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スコアファイル書式

スコアファイルの書式は Gnus と同じなので、Gnus で使用していた スコアファイルがそのまま利用できます。 ただし、幾つかのキーは対応していなかったり Wanderlust 特有のキーがあったり しますので、完全に互換性があるわけではありません。 See section `Score File Format' in The gnus Newsreader.

(("subject"
  ("for sale" -1000 nil s)
  ("儲け" -1000 nil s))
 ("from"
  ("spam@spamspamspam" -10000 nil s))
 ("followup"
  ("my@address" 3001 nil s))
 ("chars"
  (1000000 -10 nil >))
 (important 5000)
 (target 3000)
 (mark 0)
 (expunge -3000))
文字列 (STRING)
キーが文字列である場合、マッチさせるヘッダの名前を指定します。 このキーには次のものが指定できます。 Subject, From, Date, Message-Id, References, To, Cc, Chars, Lines, Xref, Extra, Followup, Thread この中で、Chars はメッセージのサイズを指し、Extra, Followup, Thread については後述します。 残りはキーと同じ名前のフィールドが対象となります。 このキーの後にスコアエントリを任意の数だけ指定し、 この各スコアエントリは次の5つの要素からなります。
  1. ヘッダにマッチする要素。lineschars の場合は数字で、そ れ以外は文字列を指定します。
  2. スコア要素。1番目の要素がマッチした場合、そのメッセージのスコアをこの値分 増減させます。
  3. 期限の要素。nil なら永続(permanent)指定で、 数字(日数)なら一定期間(wl-score-expiry-days)マッチしないと削除されます。 この日数は紀元前1年12月31日から経過した日にちです。
  4. 型の要素。1番目の要素をマッチさせる方法を指定します。 キーによって指定できる型が異なります。
    From, Subject, References, Message-Id
    これらの文字列のキーに対しては、rR (正規表現) (regexp) や、sS (文字列の一部) (substring)、eE (正確な合致) (exact match)、それに fF (あいまい) (fuzzy) が指定できます。 R, S, E, F は大文字小文字を区別してマッチさせます。
    Lines, Chars
    これらは数字の大小を指定します。その記号は次の5つです。 <, >, =, >=, <=
    Followup
    このキーは、Fromヘッダーにマッチし、 そのメッセージへの全てのフォローアップに対してスコアをつけます。 たとえば、自分自身の記事へのフォローアップのスコアを増やしたりするのに便利です。 f を除いて From キーと同じ型が指定出来ます。 また、自動的にスコアファイルに `Followup' エントリが追加されます。
    Thread
    このキーは、Message-ID x で始まっている(サブ)スレッドにスコアを付ける場合に指定します。 これは References ヘッダーに x を持つそれぞれの記事に新しい `Thread' エントリを自動的に追加します。 これにより、全ての祖先の Message-IDReferences に含んでいない場合でも、 確実にスレッド全体のスコアを増減させることができます。 f を除いて References キーと同じ型が指定出来ます。 また、自動的にスコアファイルに `Thread' エントリが追加されます。
  5. 拡張ヘッダの要素。キーが Extra である場合のみ意味を持ちます。 SubjectFrom などの標準以外のヘッダにマッチさせたい場合に そのヘッダを指定します。 ただし、指定したヘッダは elmo-msgdb-extra-fields にも設定する必要があります。 したがって、拡張ヘッダが取得できないフォルダでは機能しません。
そしてこれらの全ての要素を当てはめた後の合計のスコアがそのメッセー ジのスコアとなります。
mark
この値より小さいスコアのメッセージには既読マークをつけます。 デフォルト値は wl-summary-mark-below で指定されます。
expunge
この値より小さいスコアのメッセージはサマリから消去します。 デフォルト値は wl-summary-expunge-below で指定されます。
mark-and-expunge
markexpunge を同時に指定します。 つまり、この値より小さいスコアのメッセージは既読マークをつけ、サマリから消去します。
target
この値より大きいスコアのメッセージにはまとめ処理用マーク `*' をつけます。 デフォルト値は wl-summary-target-above で指定されます。
important
この値より大きいスコアのメッセージには重要マーク `$' をつけます。 デフォルト値は wl-summary-important-above で指定されます。

注意事項

extra キーはもちろん、linesxref キーを使用する 場合でも、elmo-msgdb-extra-fields を設定する必要があります。

(setq elmo-msgdb-extra-fields '("lines" "xref"))

その他、下記の制限事項があります。

フォルダ種別により参照できるキーの一覧。

                        chars lines xref  extra
localdir,localnews      ○    △    △    △
nntp (xover対応)        ○    △    △    ×
     (xover非対応)      ×    △    △    △
imap4                   ○    △    △    △
pop3                    ×    △    △    △

                ○: 参照できる
                ×: 参照できない(無視される)
                △: elmo-msgdb-extra-fields を設定すれば参照できる


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